科目名称 水文気象学
科目名称(英語) Hydro-meteorology
授業名称 水文気象学
教員名 仲吉 信人
開講年度学期 2016年度 前期
曜日時限 木曜3限
開講学科 理工学部 土木工学科
単位 2.0 学年 3年
科目区分 専門 履修形態 選択E群(2013年度以前の入学生は選択C群)
授業の概要・目的・到達目標 [概要]
  地球上の水や熱の循環と収支を扱う水文気象学について,講義形式で授業を行う.2回の授業で到達目標達成度の確認を実施する.

[目的]
 水文気象学は,地球上のさまざまなスケールの水や熱の循環と収支を扱う学問である.土木技術者は,この知見にもとづいて,治水・利水,水資源あるいは都市の温熱環境の問題に取り組んでいる.本講義では,水循環と熱収支、および降雨と流出に関連した基礎知識を習得し,近年の地球環境問題、都市温暖化について正しい判断ができる能力を涵養することを目的とする.


[到達目標]
1. 水や熱の循環に関わる専門用語(短波・長波放射,顕熱・潜熱フラックス,ハイドロハイエトグラフ,収支則など)を説明できる.
2.流出モデルを説明できる.
3. 地上天気図から大気の流れを予測できる.
 上記1~3の内容に関する試験,及びグループ発表において,教員が定める合格最低点以上の点を取得することをもって,到達目標の達成と判断する. 

※土木工学科が定める学習・教育目標との関連
上記 [到達目標] は,下記の主として関連する学習・教育目標に基づいている.
主として関連する学習・教育目標:
目標(C):土木工学の実務的な課題を理解し,それを解決するのに必要な知識を獲得できるようになる.
目標(B):土木工学のすべての主要専門分野(構造・材料,地盤,水理,環境・情報,計画)の基礎知識を習得するとともに,応用できるようになる.
履修上の注意 本講義は、物理学(熱力学)、応用数学1、水理学1,水理学2と関連するものである.これらが履修済みであることが望ましい.
準備学習・復習 復習:各回の講義内容をまとめた発表ファイルを準備する.各回講義の最初にそれを用いたグループ発表を行う.
成績評価方法 到達度確認テスト90点(中間50点、期末40点),グループ発表10点.但し,グループ発表の出来に応じて最大5点を加点する.
4回以上の欠席は単位取得不可とし,遅刻は0.5回欠席扱いとする.
教科書 特になし。
参考書 椎葉充晴,立川康人,市川温:例題で学ぶ水文学
岩槻秀明:気象学のキホンがよーくわかる本
授業計画 1  総論                     
 ・講義の全容・土木と水文気象学の関わりを理解できる。
 ・地球上の水の分布を説明できる。
 ・水文気象学的にみた水の性質について説明できる。

2  大気の力学(1)
 ・地上天気図の読むことができる。
 ・地衡風、コリオリ力について説明できる。

3 大気の力学(2)
 ・H20と熱の輸送形態(移流、拡散、放射)を説明できる。
 ・天気予報に使われる基本的な方程式を説明できる。

4 地表面の水・熱収支(1) 
 ・地表面の水収支・熱収支の概念を理解できる。
 ・蒸発量の測定法を説明できる。

5 地表面の水・熱収支(2)    
 ・地表面と大気の熱・水蒸気交換過程を理解できる。
 
6 地表面の水・熱収支(3)     
 ・地表面形態とそれぞれの熱収支の関係を理解できる。

7 理解度の確認(中間)
 ・これまでに学習した内容に関する問題を解くことができる.

8 学習・教育到達目標の達成度の確認
 ・到達目標の達成度を確認し,自身の現状を把握する。

9 降雨のメカニズム(1)
 ・大気安定度の概念について理解できる。

10 降雨のメカニズム(2)
 ・台風、豪雨のメカニズムについて説明できる。
 ・雨の測定方法について説明できる。

11  水文統計量の取り扱い(1)                
 ・水文統計量の計算に必要な確率統計量を理解できる。

12   水文統計量の取り扱い(2)         
 ・超過・非超過確率、再現期間を計算できる。

13 気候変動         
  水文気象学の今日的な課題を理解できる。

14 理解度の確認(期末)        
  これまで学んだ内容に関する問題を解くことができる。

15. 学習・教育到達目標の達成度の確認
 到達目標の達成度を確認し,自身の現状を把握する。
備考 特になし.
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